ライブ配信でオンライン説明会をするメリットと注意点とは?
ライブ配信でオンライン説明会をするメリットと注意点とは?
インターネットを通して企業や学校の説明を行うオンライン説明会。就活の多様化により、ライブ配信によるオンライン説明会が注目を集めています。また新型コロナウイルスの影響もあり、新卒採用の現場では今後もオンライン説明会を導入する企業が増加するでしょう。この記事では、ライブ配信でオンライン説明会を行うメリットや注意点を詳しく解説します。加えてオンライン説明会を実施する流れも解説するので、新卒採用を担当する人事の方は参考にしてみてください。
オンライン説明会とは
オンライン説明会とは、インターネット上で開催する会社や学校の説明会のことです。企業側はマイクやカメラを使用して説明を行い、参加者側は自宅などでパソコンやスマートフォンを使って参加します。参加者は、いつでもどこにいても視聴できるのが大きな特徴です。
かつて会社説明会といえば、オフラインで行うのが一般的でした。しかし近年は、対面式に代わる手段としてオンライン説明会を導入する企業が増加しています。新型コロナウイルスによる新卒採用への影響が出る中、オンライン上で完結する採用活動は必要不可欠の手法となります。
※出典:Paiza.「【新型コロナウイルスの採用への影響調査】新卒採用企業の約7割でオンライン選考を導入と回答」.https://www.paiza.co.jp/news/20200423/461/(参照 2021-09-14)
オンライン説明会が増えている理由
企業によるオンライン説明会が増えている理由は、さまざまあります。中でも大きな理由なのが、インターネットの普及と隙間時間に参加が可能であることです。具体的にどのような理由なのかを以下で解説していきます。
インターネットの普及
オンライン説明会が増えている理由の1つに、インターネットの普及が挙げられます。通信技術の発達に伴い、学生はインターネットを使って就職活動に関する情報を集めるようになりました。インターネット上には、企業の口コミ・業務内容・年収・社風など、多くの情報が記載されています。そのためスマートフォンやパソコンから、志望する企業の情報を簡単に調べることが可能となります。
隙間時間に参加が可能
オンライン説明会はインターネット上で開催されるため、スマートフォンやパソコンから気軽に参加が可能です。わざわざ会場まで足を運ぶ必要がなく、隙間時間に参加してもらえることからオンライン説明会の導入が増えつつあります。「ちょっと様子を見てみようかな」という就活生が参加することもあり、母集団が増える効果も期待できます。空いた時間に気軽に参加できるのは、忙しい学生にとってはうれしいポイントです。他にも「遠方に住んでいて、会場まで遠いから参加できない」と悩む就活生でも、問題ありません。時間をかけることなく参加できるため、全国から優秀な人材を確保するチャンスが生まれます。
オンライン説明会の種類
オンライン説明会には、ライブ配信とオンデマンド配信の2種類があります。各配信方法の特徴は異なるため、目的によって使い分けることが重要です。各特徴を把握しておくと、非対面でも効果的なオンライン説明会を開催できます。さっそく、それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
ライブ配信
ライブ配信とは、リアルタイムで説明会を行う配信のことです。テレビ番組の生放送のような配信方法で、リアル配信とも呼ばれています。あらかじめ開催日時を決めた上で、ライブ配信機能を活用して配信を行います。リアルタイムでの配信となるため、基本的に説明会が終了した後は視聴できません。なお会社説明会でのライブ配信には、以下2つの特徴があります。
- 就活生とコミュニケーションがとれる
- 社風を伝えやすい
上記は、リアルタイム配信ならではの特徴です。コミュニケーションがとれたり社風を伝えやすかったりすることで、どのような効果が得られるのか以下で解説します。
・就活生とコミュニケーションがとれる
ライブ配信では説明会の途中でもチャットを活用することで、就活生とコミュニケーションがとれます。さらに質問コーナーを設ければ、その場で就活生から悩みや質問を受けることも可能です。オンライン上の説明会でも一人一人の就活生と向き合えるため、抱えている悩みを解決できるでしょう。コミュニケーションをとることで単なる説明だけの場にならず、企業の理解を深めてもらうことにもつながります。
・社風を伝えやすい
ライブ配信は就活生と直接会話ができるため、社内の雰囲気や社風を伝えやすいです。就活生は企業の仕事内容はもちろん、社風を知りたいと思っている方も少なくありません。株式会社マイナビが実施した「2021年卒マイナビ学生就職モニター調査」を見ると、仕事内容や企業が求める人物像に次いで3番目に多いです。
実際に聞いた割合 | 聞けなかった割合 | |
具体的な仕事内容 | 50.9% | 53.1% |
企業が求める能力・人材像 | 35.2% | 39.5% |
社風・社内の雰囲気 | 35.6% | 45.9% |
「社風・社内の雰囲気」は、実際に聞いた割合よりも聞けなかった割合の方が高いことが分かります。社風を聞けなかった割合が高いことから、企業側は「自社でしかいえない社風」を明確に伝えることが大切。ライブ配信であれば非対面でも、画面を通して就活生に対して社風を伝えやすいため最適です。
※出典:「HUMAN CAPITAL サポネット マイナビ」
https://saponet.mynavi.jp/guide_saiyo/detail/20210423113504.html . (参照 2021-09-14)
オンデマンド配信
オンデマンド配信は別名「録画配信」とも呼ばれ、事前に撮影した動画を配信する手法です。動画編集ソフトなどの活用によって動画を編集できるため、完成度の高いコンテンツを作成できます。他にも何度も繰り返し使用できたり、重要な内容を的確に伝えられたりする特徴もあります。
・何度も繰り返し使用できる
オンデマンド配信はあらかじめ動画を作成しておけば、何度でも繰り返し使用できます。説明会のたびに作成した動画をそのまま使用でき、企業側の手間を省けます。さらにいつでも配信が可能なため、予定が合わず会社説明会に参加できない就活生をとりこぼす心配もありません。就活生側も好きなときに動画を視聴でき、予定を調整するなどの手間を省けるメリットがあります。
・重要な内容を的確に伝えられる
オンデマンド配信は事前に台本を作り込むことで、重要な内容を的確に伝えられます。基本的にエントリーの母集団形成での活用が多く、企業への理解が少ない就活生に伝わりやすい動画の作成が必要です。要点をまとめて構成を作ることにより、会社に興味を持ってもらいやすくなります。例えば重要な内容を15分くらいの短い動画にまとめ、複数用意するのも1つの方法です。就職活動を始めたばかりの学生にも、しっかりと伝わるような動画作成を心がけましょう。
オンライン説明会のメリット
ライブ配信で行うオンライン説明会には多くのメリットがありますが、主に以下3つです。
- 採用コストを削減できる
- 参加者を集めやすい
- 遠隔地の就活生も参加できる
上記のメリットは、オフライン説明会では得られないものです。オンライン説明会だからこそ得られるメリットをうまく活用することで、多くの就活生に参加してもらえるでしょう。
採用コストを削減できる
オンライン説明会は、オフラインと比較して採用コストを大幅に削減できます。例えば、会場代や人件費などです。オンライン説明会では会場の準備や片付けの必要がなく、そのぶんのコストを別の採用活動に充てることが可能です。また資料をインターネット上で共有し、システムのルームURL・パスワードを伝えるだけで準備が完了します。会場費や人件費に加え、資料作成の時間も大幅に削減できるのもオンライン説明会の大きなメリットです。
参加者を集めやすい
オンライン説明会はインターネット環境さえ揃っていれば、いつでもどこでも参加できます。そのためオフライン説明会よりも、多くの参加者を集めやすいです。その他にオンライン説明会は会場を設けて行う説明会とは違い、参加人数に制限がない場合がほとんど。「満員で説明会に参加できなかった」という学生をとりこぼすことなく、自社の魅力を届けられるでしょう。ただし人数制限がないぶん、質疑応答にしっかりと対応できるような準備や人数設定を行う必要があります。
遠隔地の就活生も参加できる
オンライン説明会であれば、地方や海外に住む学生でも自宅から気軽に参加できます。オフライン説明会の場合、遠方だと交通費や移動時間がかかるため、参加までのハードルが高くなります。たとえ興味がある会社説明会でも、スケジュールの調整が難しくて参加できないケースも少なくありません。好きな場所で視聴可能なオンライン説明会なら、交通費や移動時間は関係ないため就活生の負担を減らせます。参加者が増えることで、今まで接点を持つことが困難だった学生や自社に合う学生と出会える確率も上がりやすいです。
オンライン説明会の注意点
メリットが多いオンライン説明会ですが、開催する上で注意すべき点もあります。
- 一方的にならないよう工夫する
- 説明会後の導線を確保する
- 途中退出者のフォローをする
- インターネット環境を整える必要がある
注意点はさまざまありますが、上記4つは特に気を付けるべきポイントです。以下で1つずつ解説するので、オンライン説明会を行う際は注意してみてください。
一方的にならないよう工夫する
ライブ配信やオンデマンド配信で説明会をする際は、一方的な説明にならないように注意が必要です。オンライン説明会は画面を通して行うため、就活生の反応が分かりづらいです。就活生側がカメラをオフにしている場合は、顔を見ることができません。チャット機能を活用すればコミュニケーションはとれますが、直接会話するよりも反応が見えにくくなります。
ライブ配信で説明会を行う場合は、学生に話を振ったり質問を受け付ける時間を設けたりしましょう。説明の途中でこまめにコミュニケーションがとれれば、一方的な説明になることを防げます。ライブ配信では、参加してくれた就活生と一緒に説明会を作り上げていく意識が大切です。
そして録画であるオンデマンド配信も、一方的な説明になりやすいため注意してください。オンデマンド配信は、就活生がどのような疑問や感想を抱いているか見えにくいです。企業側の一方的な説明によって視聴者が飽きてしまうと、途中で退出される恐れがあります。選考まで進んでもらえない可能性が上がるため、コンテンツの準備が重要です。伝えたい内容を端的にまとめ、長くても30分以内で完結するような構成作りがポイントです。
説明会後の導線を確保する
オンライン説明会では、説明会が終わった後の導線を確保することも忘れてはいけません。オフライン説明会の場合、最後にアンケートをとって就活生の情報を見ながら次の選考へ進みます。ところがオンライン説明会では、紙のアンケートがとれないため、次の面接につなげる導線の確保が必要です。
オンライン説明会に使用するツールには、アンケート機能が備わっているものがあります。簡単に導入でき、オフライン説明会と同様に就活生の情報を取得できるので、試してみてください。なお説明会の途中でチャットルーム内に応募フォームを送信すれば、次の選考につなげることも可能です。途中退出されやすいオンデマンド配信では、事後アンケートの導線設計が必須となります。
途中退出者のフォローをする
オンライン説明会は途中退出が容易にできるからこそ、退出させないための対応が重要です。説明会の開催時間が長かったり、企業アピールが強すぎたりする場合、途中退室される可能性があります。途中退室を防ぐには、以下のポイントを意識して説明会を行うことをおすすめします。
- 普段の会話よりもハキハキとした口調で話す
- 身振り手振りを付けて話す
- 内容によって解説者を変更する
- チャットや投票機能を活用する
ライブ配信の説明会ではチャットや投票機能などを使って就活生と関わり、参加型にするとよいでしょう。
インターネット環境を整える必要がある
ライブ配信で説明会を行う場合は、インターネット環境が安定しているかを必ず確認してください。インターネット環境が悪いと説明会の途中で通信が切れてしまい、学生に自社の魅力を伝えられなくなります。
通信トラブルを未然に防ぐために、回線速度の確認・リハーサル配信などを行うと安心です。その他に音声・映像や解説者の立ち位置の確認、万が一通信トラブルが発生したときの対処法も決めておくとよいです。オンライン上で就活生にストレスなく視聴してもらうには、インターネット環境を整えることは必須となります。
オンライン説明会実施の流れ
オンライン説明会を行う際は、事前にしっかりと準備をしてから本番に臨みましょう。実際にオンライン説明会を実施する際の流れは以下のとおりです。
- 配信環境の事前準備
- 就活生への情報周知
- 配信の台本用意
- ライブ配信で説明会実施(動画コンテンツの作成)
上記の4つは、説明会をスムーズに行うことや就活生にストレスなく参加してもらうために重要な工程です。
1. 配信環境の事前準備
配信環境の事前準備は、オンライン説明会を行う上で大切なことです。はじめに動画をスムーズに流すための安定したインターネット環境を用意しましょう。そしてオンライン説明会で必ず必要となるパソコン・カメラ・マイクなどの機材も準備します。ツールやインターネット環境によっては、画質や音質が悪くなる場合もあるため、準備の段階で確認してください。
ライブ配信やオンデマンド配信の撮影は、雑音が入らないような静かな場所で行いましょう。自社で撮影場所を整えるのが難しい場合は、スタジオをレンタルできるサービスを利用するのがおすすめです。オンライン説明会を行うための無料ツールもさまざまあるため、自社に合ったものを探してみてください。オンデマンド配信の動画を自社で編集する場合は、動画編集ソフトも用意する必要があります。
2. 就活生への情報周知
オンライン説明会を実施する前には、以下の情報を就活生に周知しておきましょう。
- 欠席する場合の連絡方法
- 通信トラブルが発生したときの対処方法
- よくある質問の共有
就活生がオンライン説明会を欠席する場合は、オフラインと同様で事前に連絡してもらわなければいけません。万が一欠席する場合は、どこへ連絡すればよいのかをあらかじめ伝えておくとスムーズです。
続いて説明会の参加中に、通信トラブルが発生したときの対処方法です。企業側のインターネット環境が良くても、就活生側に通信トラブルが起きてしまうケースも少なくありません。通信トラブルが発生したときの対処方法を社内で決めておき、就活生にも共有しておくと安心です。
最後に、就活生からのよくある質問を共有することです。ライブ配信でのオンライン説明会は、チャット機能などを使って質問コーナーを設けられます。しかし中には「対面のときよりも質問がしづらい」と思っている就活生もいます。はじめによくある質問をまとめて共有しておくと、就活生の不安を軽減することにつながるので試してみてください。
3. 配信の台本用意
オンライン説明会を行う際は、資料や台本の用意が欠かせません。オフライン説明会でも、スムーズに進めるために資料や台本を作りますが、オンラインでも同様です。
- 限られた時間内でどのような情報を伝えるか
- 1つの情報を何分間で伝えるか
- アンケートはどのタイミングで行うか
ライブ配信・オンデマンド配信ともに、上記のポイントはしっかりと押さえておきましょう。テーマに沿って動画の構成を作成し、就活生が途中で飽きないようなコンテンツ作りを行うことが必要です。
4. ライブ配信で説明会実施(動画コンテンツの作成)
配線環境や台本の準備ができたら、実際にライブ配信で説明会を実施します。ライブ配信では開始前にツールの投票機能を活用し、どのようなことが知りたいのかを確認しておくとよいです。説明会の終了後には、海外の常駐社員が座談会を行う場を設けるのもおすすめ。普段なかなか会えないような社員が社風や会社の魅力を伝えると、就活生の心にも響きやすくなるでしょう。
一方オンデマンド配信で動画コンテンツを作成する際は、以下のポイントを意識しながら作成してみてください。
- 30分以上になる場合は気付きや学びを与えられる内容を盛り込む
- 会社の内部映像や社員の様子なども配信する
- 複数の社員に参加してもらい対談型コンテンツを作る
- 実際に就活生から挙がった質問に答える形で進行する
上記を意識してコンテンツを作成することで、就活生に飽きさせず親近感を持ってもらいやすくなります。
ライブ配信の説明会で採用活動を効率化しよう
オンラインによる会社説明会は、インターネットの普及や新型コロナウイルスの影響によって増えつつあります。リアルタイムで行うライブ配信なら、その場で質疑応答ができるため、就活生とコミュニケーションをとりながら進行可能です。
録画型のオンデマンド配信は、あらかじめ録画をしておけば何度でも活用できるため、手間を大きく省けます。どちらの配信も、オフライン説明会のように会場を抑えたり場所を移動したりする必要がなく、効率化が図れます。
当社スカイトップでは、ライブ配信で行う会社説明会のサポートを行っています。企画や台本作成はもちろん、機材準備・撮影・スタジオの貸し出しなど、ライブ配信に必要なものはすべてご用意いたします。お客様のさまざまなニーズに合ったプランをご提案いたしますので、お気軽にご要望をお聞かせください。